民間調査会社の富士経済が16日発表した化粧品市場調査によると、2010年の国内市場(業務用除く)は前年比1.5%減の2兆128億円と、3年連続で縮小する見通し。不況で消費者の買い控えが続いているほか、低価格品へのシフトにも歯止めがかかっておらず、メーカーにとっては厳しい状況が続きそうだ。
09年の市場は前年比2.3%減の2兆425億円だった。今年は減少率が縮小するものの、富士経済では「環境の厳しさに変わりはない」としている。
価格面では市場の二極化が進むと予測。ボリュームゾーンの中価格帯は、10年が2.2%減の9541億円と、2年連続で1兆円を割り込む見通し。中価格帯が市場に占める割合は06年に49.4%だったが、10年は47.4%まで落ち込むとみている。
一方で、高価格帯は0.4%減の5771億円、低価格帯は1.2%減の4816億円とそれぞれ減少するものの、減少率は中価格帯に比べ低い見通し。高価格帯では男性用化粧品などの好調な商品が多く、低価格帯も買い控えの影響はあるものの、中価格帯からのシフトが需要を下支えしている。
こうした二極化を見据え、大手メーカーはすでに対応を進めている。低価格帯では、資生堂がアジアの中間所得者層と国内消費者の“一挙両得”を目指して新ブランド「専科」を立ち上げ、今月中旬から化粧水(想定価格980円前後)の販売を始めた。カネボウ化粧品も今 クリスチャンルブタン パンプス
月1日、30?40代の子育て女性を主な対象にしたブランド「フレッシェル」に、低価格の新ライン「ザ?ベーシック」を追加。希望小売価格が1000円の化粧水と乳液など4商品を発売した。
カネボウは、百貨店向け高級ブランド「インプレス」にスキンケアの最高価格ライン「グランミュラ」を加え、12万6000円のクリームなど3商品を11月から販売する。高価格帯ではポーラも今月から高級ブランド「B.A(ビーエー)」に、洗顔料や乳液など4品目(1万500?2万1000円)を加えた。
各メーカーが商品戦略を相次いで見直す中、今後は業界地図が大きく塗り替わる可能性もありそうだ。(井田通人)
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引用元:arad rmt
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11 年前